第6回研究会をご案内いたします。

【開催概要】
日時:2025年7月24日(木) 16時~17時
形式:オンライン(Webex)
オンライン参加のお申込みをいただいた方には参加リンクをお送りいたします。

<<講演 >>
早下 隆士 上智大学元学長・客員教授
「超分子分析試薬の設計と細菌識別」
 近年薬剤耐性菌が世界的な問題となっており、新たな細菌認識法が求められている。現行の細菌認識法は、数日以上の培養を要したり抗体等の高価な資材を必要とするため、その改善が望まれている。筆者らは細菌表面には種々の糖鎖が存在することに着目し、フェニルボロン酸を糖認識部として導入した細菌識別法の研究において、ナノ構造体である樹状高分子であるポリアミドアミン(PAMAM)デンドリマーの表面にフェニルボロン酸基を化学修飾することで、グラム陽性菌選択的な細菌認識が可能となることを見出した。さらに細菌表面のリン酸部位を認識できるジピコリルアミン(dpa)の金属錯体を導入することで、より高感度な細菌識別法の開発に成功した。1,2)
 また、グラム陰性菌由来の毒素であるエンドトキシン(LPS) は、極めて少ない量でも人体に発熱や多臓器不全などをもたらすことから、製薬用水中のLPS濃度に厳しい管理基準が設けられている。筆者らは、水中の LPS を迅速かつ簡便に検出する方法を確立するため、ジピコリルアミン(dpa)の金属錯体を認識部位に、ピレンを蛍光部位に有する新しい蛍光プローブを開発した。ピレンの蛍光は周囲の環境変化に鋭敏に反応し、dpa基は金属イオンを介してリン酸イオンと安定な錯体を形成する。このプローブを用いると、分子内に複数のリン酸基を有するLPS会合体を認識し、ピレンのモノマー蛍光が減少し、エキシマー蛍光が増大するレシオメトリックな蛍光応答を示し、ピコモルオーダーの低濃度のLPSに対して応答する高感度なLPS検出試薬の開発に成功した。3,4)
 本講演では、ナノ構造体が示す優れた細菌識別機能とその認識機構、およびLPSに高感度に応答するdpa型蛍光プローブの設計と、製薬用水製造過程で連続モニタリングを実現するための分析装置開発について、詳細を紹介する。

1. A. Mikagi, Y.Takahashi, N. Kanzawa, Y. Suzuki, Y. Tsuchido, T. Hashimoto, T. Hayashita, Molecules, 2023, 28(4), 1704.
2. A. Mikagi, T. Hayashita, Anal. Sci., 2025, 41, 541-555
3. H.Kimoto, Y. Suzuki, Y. Ebisawa, M. Iiyama, T. Hashimoto, T. Hayashita, ACS Omega, 2022, 7, 25891-25897
4. H. Kimoto, M. Takahashi, M. Masuko, K. Sato, Y. Hirahara, M. Iiyama, Y. Suzuki, T. Hashimoto, T. Hayashita, Anal. Chem., 2023, 95(33), 12349.

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■発表資料は未発表の内容を含むことがありますので、講演会の録画および画面のキャプチャ、保存、録音はご遠慮ください。
■大学・研究機関・メディア関係者の参加は無料です。一般企業にご所属の方は、初回のみ無料でご参加頂けます。二回目以降の参加をご希望の場合は、特別研究会RC105に法人会員としてのご入会をお願いいたします。法人会員となられましたら、企業内での参加人数の制限はございません。

【問い合わせ先】
南 豪 (東京大学生産技術研究所)
tminami@g.ecc.u-tokyo.ac.jp  ※@を半角にしてください。
03-5452-6364 (内線:56364)

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